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No.1076 ≪一盌からピースフルネス≫-2019.8.14

No.1076 ≪一盌からピースフルネス≫-2019.8.14 目加田博史

 

810日(土)~11日(日)の2日間、茶道裏千家の前家元である鵬雲斎千玄室大宗匠(ほううんさいせんげんしつだいそうしょう)を迎えて「第21回 沖縄・奄美大島・鹿児島 和合の茶会」が開かれ、参加しました。和合の茶会は沖縄と奄美大島と鹿児島がそれぞれ毎年持ち回りで3年に一度開催されます。今年は7回目の沖縄の当番でした。

鵬雲斎千玄室大宗匠は私の尊敬する師匠の一人で、今年の4月で満96歳の御高齢ですが、バイタリティにとんだ方で、1時間でも2時間でも原稿なしで講演されます。普通、余談や横道にそれるとなかなか迷子になって戻れないものですが、大宗匠はちゃんと元の話に戻ってこられます。また、歩くのも早く、私達がついてゆくのも小走りでついてゆかないと追いつかないほど早く歩かれます。懇親会の時はどんなに多くの方が参加されても必ず各テーブルを回り歓談し、写真に納まり、すべてのテーブルを回られます。ちなみに、今回は40卓もあり、大変な賑わいでした。

和合の茶会は大宗匠が75歳の時に、提唱されている「一盌からピースフルネス」の理念のもと、歴史的に深い関係のある三地域が手を携えて世界平和に貢献しようと提案され、1999年に始まり、現在に至っています。

これには、現家元である千宗室様でさえかかわることを許されないほど、千玄室大宗匠が中心になって実施されている事業です。それには、明確な理由があります。ご存じの方も多いと思います。
大宗匠は、今から74年前、学徒出陣で海軍に入隊し、志願して特別航空隊、いわゆる特攻隊員として鹿児島県鹿屋基地から出撃すべく命令を待っていましたが、待機命令で待っている間に終戦になったのです。生き残ってしまったのです。同期の生き残りは第二代水戸黄門で有名な西村晃さんと二人です。それ以来、愛する家族を守るため出撃していった仲間に対して忸怩たる思いで今に至っているそうです。

出撃していった仲間は、国を守るためではなく、家族を守るために死んでいったそうです。自分が特攻で死ぬことで愛する家族を守れるなら本望だと。沖縄近海の海に眠る多くの仲間から戦後を託された大宗匠は、仲間が命がけで守ろうとした家族、国の平安を、お茶を通じて実現しようと精進されてきました。戦後の茶道を立て直し、国内が隆盛を極めると、今度はアメリカ、中国、西欧諸国、アジア諸国、民族、宗教、文化、主義主張を超えて世界150か国以上に訪れ、「まあ、お茶でものみましょう」とお茶を点ててこられました。
どの国に行っても「お茶」を飲むと皆笑顔になり和やかな気持ちになるそうです。お茶の緑の色は人の心を癒し、和やかにしてくれる。だから、自分は「一盌からピースフルネス」の輪を広げてゆこうと。

私は、裏千家の弟子の会である淡交会の会員であるとともに、全国に12ある裏千家のサポーター組織である今日会、中でも沖縄今日会の会員です。毎年17日から2週間にわたり、約4000人が招待される初釜式で、沖縄今日会は初日に招待されます。これは、異例中の異例で、日本で唯一戦場となった沖縄、30年近くアメリカの占領下にあった沖縄、海底深く特攻隊員の仲間が眠る沖縄に対する千玄室大宗匠の思いを汲んだ計らいだと感謝しています。茶道の創始者である千利休直系の子孫により、400年以上にわたり連綿と継承されてきたお茶の道、日本文化の神髄ともいえる茶道の本家本元で新年を迎えることはこの上なくありがたいことです。

弟子の会員としては10年近い年月が経ちますが、作法の方は一向に上達はしませんが、お茶の心だけはしっかりと学んでいます。お茶は、華道、香道、神道、書道、礼法、歌道の総合芸術です。すべての「道」の本質は同一です。それは日本文化の本質と言えます。お茶を知ることは日本文化を知ることであり、日本文化を知ることは日本を知ること、日本を知ることは世界を知ることと同じです。世界を知り、日本を知ることで世界が平和に、和合の世界を築かねばなりません。

海外に行けば、現地の人は興味津々で「日本ってどんな国なの?」「誰が建国したの?」「どんな神話があるの?」「日本はどんな文化があるの?」と質問攻めにあいます。アメリカの小学校の教科書には日本建国の神話が掲載されています。「イザナギとイザナミが天のぬぼこで海をかき回すと、オノゴロ島ができました」 しかし、どれほどの日本人が、この後の神話を話すことができるでしょうか?どれほどの質問に答えることができるでしょうか? 日本を知らねば、日本人であることに誇りをもてません。自分に誇りを持てねば相手を尊敬することもできません。
鵬雲斎千玄室大宗匠とご縁をいただくことで、私も少しでも「ピースフルネス」に貢献できればと思っています。

 
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